版画をやるようになってから、スケッチばっかり描いているのでスケッチブックの減りが早い。やっぱり月光荘のウス点ブックが描きやすいんだけど、もうなくなってしまい、8B鉛筆もどんどん小さくなるので、銀座に出かけついでに月光荘画材店へ。レジのそばに「四月と十月」の最新号が出ていたのでそれも買った。去年は「でんえん」で一冊買った。最新号は20号記念ということで巻頭はカラーになっていた。前にも書いたけど、作っているのは画家の牧野伊三夫さんで(夫の知り合い)絵とそれを描いた作家の言葉が並んでいる本なのだけれど、わたしはこの本の空気感がとても好きだ。美術雑誌にはない静かさと落ち着き。描く人がどんなことを考えているのかその一端を覗くことができるし、そうそう、わかるぅー、みたいになってなんかうれしいのだ。こういうの読んだり工房で作業したり、他の人の個性に刺激を受けると、自分はどうよ?ってなる。何度も何度もとりとめのないスケッチをしていてスタイルやら技法やらが気になり始め、気分があちこち散らかってしまって、自分自身の表現ってなんだろう?って思っている今日このごろ。なんだろう?どこに向かいたいんだろう?向かうところなんかなくてもいいんじゃないか、とかいろいろ。。。今はただ、とりとめのないスケッチの行く先だけをつかめればいいのかもしれないんだけど。。。
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by yucoon
| 2009-05-17 14:58
| 制作のこと
おととい、お買い上げいただいた絵を届けに行き、カサカサの喉に冷たいビールが通って行くのを味わいながらしばしお話。わたしの絵を見ていると、詩とか言葉が浮かんでくるんだそうだ。ほー、そうなのかぁ、人のココロに何かを喚起するというのは素晴らしいことじゃないの!詩を書きたくなるなんて。彼女は前回のわたしの個展を見た時に、自分が思っていたことが絵になっているような気がして驚いたんだって。わぁー、ダイレクトに伝わったんだー。ってゆうか描く人と見る人に内的な共通項があると、ピピッとくるよね。うれしいなぁ。描き手としても感慨深いものがある。風邪も治っちゃうよ。
昔読んだカポーティの短編集を再読しているけどきのう電車の中で読んでいて、ナゾの画家の話があった。そこにはこんなくだりが。。。 「・・・興味をかき立てられるのは、見る側の人間がその種の作品の中にそれまでは自分にしかない、他人には説明できないものと思われていた特別な何かが描かれていることに気づくからである。・・・ぼくは一度も詩を書いたことのない詩人だ、絵を描いたことのない画家だ・・・」 順番に読んでた短編集なのに、なんかすごいタイミング!よーくわかります。自分でも誰かの作品を見て、ハッとすることは度々あるし、考えてはいてもやれなかったりやらなかったりすることって、いろいろある。彼女も詩とかなんでも書きたい言葉をどんどん書いちゃって書いちゃってー!って思う。ほんとにやりたいと思うこと、やりたいよねー、おたがいに。。。 ■
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by yucoon
| 2009-05-16 10:29
| 制作のこと
![]() 版画の工房でいろんな技法を習う。前のところでやりかけだったエッチング2枚の仕上げとともに、新しく作り始めた少し大きめの版で試し刷りまで。そのあと版をダメにしてもいいので、いろいろ実験してみたいとお願いして、やってみたいと思っていたことを教えてもらった。版画の場合は絵と違って刷ってみないとどうなるかわからないところが面白い。消したり描いたりしながら作り上げることができないので、どこをどうしたいか、それにはどんな手順が必要かということをあらかじめ頭にいれておかないといけない。そこが絵と版画の大きな違いだ。みなさんと作業場を共にするので刺激を受けるし、わたしにとって新鮮なことだらけで、次はああしたいこうしたいという事柄が次々やってくる。マスターするには時間がかかりそうだけど、自分の中では表現の幅が広がったので、すごくやりがいがありそうだ。 ■
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by yucoon
| 2009-04-29 23:37
| 制作のこと
鉄は熱いうちに打て!ということだし、昼間に通える版画工房を見つけたので、さっそく電話して出かけて、見学させてもらうことに。。。資料などを頂いてお話をしながら、ちょっとだけかじったことがあるんですけど、、、と、前にやった試刷りを見てもらった。そしたらもう体験とかじゃなくて会員になっちゃった方がいいと言われ、見学のつもりがいきなり入会!そしていきなり作業開始!なんの準備もしていなかったので、先生がご自分のエプロンを外して貸してくださった。タタターっと銅板の準備ができてしまい、下絵も考えてないのにどうしよう、、、と思ったけど、「はい!自由にね」と紙切れを渡されたので、えーい!と下絵を描いちゃった。結局、描画と腐蝕まで一通り終えて、自分用の棚やロッカーも確保してもらい、暗くなる前に帰る。出来映えはどうあれ、勢いでひとつ、手がけることができた。明日も勢いと流れに乗っかって、続きの作業をしに行こう。
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by yucoon
| 2009-04-24 17:41
| 制作のこと
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by yucoon
| 2009-02-19 16:17
| 制作のこと
先日、私の作品を買ってくれた人が、今まで居心地の悪かった場所にその絵を飾ったら場所の空気が変わって居心地が良くなったんだそう・・・というような話を聞いた。それと似たような話を以前、別の人からもされた事があり、その時も自分の手を離れた作品が、何かしらの役割を担っているなんて、思いがけないことだなぁと感じたのだった。制作をする時はひとつひとつ思い入れがあり、その時その時の精一杯であって、完成させた時にいったんそれに区切りはついても作品自体、完結には至っていないのだろう。済んでしまったモノではなく、作品はその後、生き始めて、観る人に育てられて完成されていくものなんだなぁと思う。やはり観る人のチカラが作品をそのような存在にさせてくれているのだ。少しでも誰かに喜ばれているならば、描いててよかったと思えて、私も嬉しい。
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by yucoon
| 2009-01-20 15:48
| 制作のこと
「阪本トクロウ展」をみてから、山手線で目黒の版画教室へ。先週、教室でやり残した作業を家でやって、今週は銅板の腐蝕と試し刷りを習う。インクで手が真っ黒になっちゃったけど夢中で作業する。行程がいろいろあって、絵を直接描くのとはぜんぜん違うからとても新鮮な気分。たのしいぞぉ!どんなふうになるのか刷ってみるまでわからない感じもワクワクするし。プレス機をとおった紙を先生が教えてくれながらそーっとめくって、初めての試し刷りが姿を現した時は、ご対面!っていうかんじになり、ちょっと感激。はまっちゃうかもねって言われて、ホントその通り!はまっちゃうかも・・・
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by yucoon
| 2009-01-15 23:50
| 制作のこと
以前からやってみたいと思っていた銅版画に初チャレンジ。今までも版画のような風合いを作ってみたくて、テンペラをニードルで削って線を出したり、茶色の油絵の具で細い線を描いたりしていたんだけど、銅版画を実際やったことはなかった。個展を見てくれたオーライさんが、版画をやってみたらいいんじゃないかと勧めてくれて、先生を紹介してくださった。これまでなかなかきっかけがなかったのでいい機会だと思い、さっそくお願いして、2009年の初制作は版画のための下絵。小さい落書きのような下絵を持って目黒の教室へ。絵を描くときはいつも一人で黙々とやっているから、机を並べて人と一緒に作業するなんて学生の時以来だ。他の方の力作をチラ見したりしながら、あれ?こんな落書きみたいな下絵で良かったのかな?なんてちょっと思いつつ、和やかな雰囲気の中、手ほどきを受ける。いろいろ下準備してニードルで銅板をけずるところまで。なんかワクワクする!帰りは先生とオーライさんご夫妻と他の生徒さんに混ぜていただき、目黒駅の近くの居酒屋さんで一杯。来週が楽しみ。。。
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by yucoon
| 2009-01-09 08:50
| 制作のこと
2009年が始まりました。今年もよろしくお願いします!
年末にホームページを更新し、2008年の作品が見れるようになりました。 ほとんどが個展に出品したものですが、未発表のものもあります。 過去の作品も、年代ごとに一覧できるようになりました。 コチラ↓ *yucoon art works* http://yucoon.com 今年は版画にも挑戦する予定です。 良い一年になりますように。。。 ■
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by yucoon
| 2009-01-05 15:47
| 制作のこと
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by yucoon
| 2008-11-10 11:50
| 制作のこと
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